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人魚姫【文スト/中原中也】

第1章 出逢いと再会


-----11年前

父「、静かになるまでここから絶対に出てきてはいけないよ。判ったかい?」

母「、愛しているわ。」

『パパ、、、ママ、、、』

なんとなく2人と逢えない気がした。

そして両親の云い付け通りに静かになってから外に出た。

そこには変わり果てた両親の姿があった。

私の異能力を狙ってきた奴たちに両親は殺されたのだ。


自分のせいで両親は死んだ。


行く宛てもなく街を彷徨っていた、正直死んでしまいたかった。

早く両親に逢いたくてたまらなかった。

そんな時に出逢ったのだ。

銀髪の着物を着た男の人と、お菓子を食べながら歩いている私より少し年上の人だった。

お菓子を食べていた人が私に気付き、声をかけてきた。


乱歩「君、どうしたんだい。僕が当ててあげるよ!」

呑気な声でそう云い、突然眼鏡をかけた人。

さっきまで飄々としていたのに、突然顔色が変わった。

乱歩「ねぇ、この子連れて帰ろう。」

福沢「どういうことだ、乱歩。」

乱歩という人は驚く事に、私に起こった出来事を話した。

まるで見ていたかのように正確に、、、、。

福沢「そうか、、、、。よく頑張ったな。お前はご両親の為にも生きなければならぬ。」

そう云い、頭を撫でてくれた。

『ッう、、、ッふ』

不思議と涙が溢れ出した。
お礼の言葉を伝えたいのに、声が出なかった。

声を出すのが怖くなったのだ。

乱歩「別に無理に話さなくたっていいんだ。君は生きているだけでいい。ねぇ、僕たちと人助けしないかい?」

人助け、、、、。

この言葉が私の生きる道になった。

私は差し伸べられた手を握ったのだ。


乱歩「ようこそ、探偵社へ」


兄さん呼びになったのは乱歩さんからのお願いだった。

理由は兄弟に憧れがあったかららしいのだ。

これが兄さんと社長との出逢い。


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