第8章 手前は俺の、、、
「俺の勝手な嫉妬だ。悪かった、、、。」
中也くんから全てを聞いた。
太宰さんの意図が判らなかった、ただの嫌がらせなのか、はたまた何か理由があるのか、、、。
「手前の顔見た途端、止まらなくなっちまった。糞太宰なんかに渡したくねェっ、、、、?」
中也くんに抱きついた。
彼が愛おしくて堪らなかった。
"黙っててごめんなさい。その、、、太宰さんとのこと、、、お酒のせいもあって覚えていないの。"
「そうなのか?」
明らかに声のトーンが明るくなった。
"うん、、、、。いつもはお酒強いんだけど。その日は酔いが回りやすくて、、、、。"
「彼奴、、、、絶対殺す。」
"えっ?"
「いや、こっちの話だ。気にすんな。それより、、、」
『ッ/////』
彼の問いに頷いた。
「おい、その辺で止めてくれ。あとは俺が運転する。」
暫くすると車は止まり、私は助手席へと移動させられた。
車は何故かどんどんと山の奥へと走っていた。
"何処行くの、、?"
「着いてからのお楽しみだ。」
突然手で目の前を隠された。
外そうとするも、中也くんの手は簡単には外せなかったので大人しくした。
「ほら、見てみろ。」
『ッ!!』
目隠しが解かれるとそこには美しいヨコハマの夜景が広がった。
「なかなか善い景色だろ?」
彼の言葉に頷いた。
本当に綺麗だ。
こんな場所があったなんて知らなかった。
「。」
名前を呼ばれて彼の方を見た。
「さっきは悪かった。太宰に抱かれたって聞いて腹が立っちまって。」
"私の方こそ黙っててごめんなさい。私中也くんが大好きだよ。"
「っ、、、、」
"だから、、、、"