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人魚姫【文スト/中原中也】

第6章 秘密のカンケイ


「何ぼーっとしてんだ?上がれよ」

家に行くと云ったのは自分だけど、緊張して動けなくなっていた。

中也くんに手を引かれ、部屋へと入るとあまりの広さに驚いた。

"すっごく広いね"

「でも1人だとそんな使うことねェからな。」

羨ましいばかりだ。

部屋を見渡していると、後ろから抱き締められた。

突然のことに心臓がバクバクした。

「っ、、、手前を抱きたい。」

意味は判っている、でも一つ不安があるのだ。
これが元カレに浮気された理由でもある。

"私声が出ないから、、、その、、、"

「ん?」

"中也くんのこと満足させてあげられないかもしれない、、、"

そう、私はエッチの時にそういう声が出ない。
元カレにはやっぱり声がないと興奮しないと云われた。

勿論、太宰さんとの時は全く覚えてないけど太宰さんからは可愛かった。としか云われてない。


「んなこと気にしねェよ。それよりもなんでそんな事気にしやがる。」

"元カレに云われたの、これが原因で浮気され、、、"

ひょいっと突然お姫様抱っこをされ、連れてこられたのは寝室。

そのままベッドへ押し倒された。

「そんな糞野郎の記憶なんか忘れさせてやる。」

中也くんの目はまるで肉食動物のように鋭く光っていた。


そして私は食べられた。




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