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人魚姫【文スト/中原中也】

第5章 探し求めていた彼女。


「愉快な冗談だな、おい。異能じゃねーんなら、ありゃ何だ。」


太宰「仕方ない、懐かしの遣り方でいこう。作戦コード"恥と蟇蛙は?」

「はぁ?ここは"連子の外に雨"か"造花の嘘"だろうが。」


太宰「中也、私の作戦立案が間違っていたことは?」


「チッ。糞、人使いが荒い奴だぜ」


重力操作で触手野郎を地面にめり込ませる。

「そのまま寝てろ、タコ。」

太宰「お見事!」


「ったく、人を牧羊犬みてぇに顎で使いやがって。」

太宰「牧羊犬が居たら使うのだけど、居ないから中也で代用するしかなくてね、、、。」

「手前っ!」


突然目の前にいた太宰が吹っ飛ばされたのだ。

振り返るとそこには化け物に変身した触手野郎が、、、、。


「おいおい、こりゃマジでどういう冗談だぁ。」

太宰「ッく、、、、これは人外の類いだね、、、」

「太宰、、、腕が。」

太宰「中也、死ぬ前に聞いてほしいことが、、、。」

「なっ、、、、なに云ってやがる!手前がこんな処で、、、」

太宰「ばぁ!怪我の身で戦場に出るならこれくらいの仕込みは当然だよ。」

「手品してる暇があったら、あの悪夢をなんとかする方法考えろっ!!!」


太宰「いやぁ無理無理、諦めて死のう!もう残った方法は1つ。否、2つだね。」


「ッ!!"汚濁"をやる気か?」

太宰「ふっ、私たち2人が双黒となんて呼ばれ出したのは一晩で敵対組織を建物ごと壊滅させた日からだ。ただし、私のサポートがなければ中也が死ぬ。もしくは、、、」

「ん?」

ふと後ろから気配を感じた。

「?」

太宰「ちゃんがセイレーンの異能力を使うかだね?選択は任せるよ。」




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