• テキストサイズ

人魚姫【文スト/中原中也】

第5章 探し求めていた彼女。


「最っ初に云っておくがな、この塵片したら次は手前だからな。」

探偵社と一時的だが、共闘することになったのだ。


太宰「はぁ。やっぱりこうなった。だから朝からやる気が出なかったのだよね。」


"対ギルド共同戦線 反撃の狼煙だ。"


太宰「全く、、、。ここ数年で最悪の1日だよ。」

「おい、太宰。ペトリュスって知ってるか?」

太宰「目玉が飛び出るほど高い葡萄酒。」

「手前が組織から消えた夜、俺はあれの89年ものを開けて祝った。それほど手前にはうんざりしてたんだ。」

太宰「そう云えば、私もあの日記念に中也の車に爆弾仕掛けたっけなぁ。」

「ッあれは手前の仕業か!!」


太宰「ほらいたよ。助けを待つ眠り姫さま達だ。」

「眠り姫さまねェ、、、ん?達って、まさか!!!」

太宰の言葉に、視線を向けると、、、、


「ッ!!!!!」

探し求めていた彼女がいたのだ。

彼女の身体は木の幹で覆われており、ぐったりしていた。

俺の問いにも全く反応しない。

慌てて呼吸を確認する。

弱いがまだ息はしていたので、安心した。

もう一本のナイフで幹を切り落とし、の身体を木から引き剥がした。

「、しっかりしろ!」

彼女の手や足、首には痛々しいほどの跡が残っていた。

恐らく拷問を受けていたのであろう。

「チッ、彼奴らもっとボコボコにすりゃ善かった。」

『ッ、、、、』

「はっ!っ!!」

が目を覚ましたのだ。

『ッ!!!』

「うぉ!///」

俺を確認した瞬間、は俺に飛びついてきたのだ。

正直嬉しかった、嫌われたと思っていたから。

の背中に手を回し、抱きしめ返した。

暫くするとは俺に手話で話しかけてきた。

"ごめんなさい、私中也くんに酷いこと云った。中也くんは私を守ろうとしてくれていたのに。"

「謝るのは俺の方だ。手前を危険な目に遭わせた。おまけにこんな怪我まで負わせちまった。本当にすまなかった。」

"中也くんのせいじゃない。"

「っ、、、、」

の頬に手を添えると、も俺の手に触れた。


/ 82ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp