第4章 初めてのデェト
一台の車が目の前で止まる。
「お疲れさん」
"お疲れ様!ごめんね、行きも帰りも。"
「何回も云わせるな、俺がしたいんだから気にするな。あとこれ、、、、」
中也くんから渡されたのは真っ赤なバラの小さな花束だった。
"凄く綺麗!!ありがとう、おいくらになりますか?"
そういえば昨日お花持ってきてくれるって話をしたことを思い出した。
勿論買うつもりだ。
「なに云ってやがる、これは贈呈物(プレゼント)だ。」
"ダメだよ!送り迎えしてもらって、こんな素敵なプレゼントまで"
こんな綺麗な薔薇きっと高いはず。
流石にタダでは貰えない、、、、。
「じゃあ、今度デェト付き合ってくれ!ちょっと行きてェとこあんだが、1人では行きにくくてな。それが代金だ。」
驚いた、まさかデェトに誘ってもらえるなんて思っても見なかったから。
勿論付き添いだとは判っているが、嬉しかった。
断る理由もない。
"勿論!明後日はお休みだけど中也くんは?"
「俺もちょうど非番だ!じゃあ明後日頼む!」
そんなこんなで急遽決まったデェト。
すごく楽しみ。
それと同時にデェトなんて久しぶりだから緊張してきた。
お洋服どうしよう、、、、
---------
「エリス嬢のお使いですか、、、?」
森「うん!エリスちゃんがね、このお洋服なら着てくれるって云ってくれたんだけど、明日から出張だから買いに行けなくてね、、、。だから中也くん買ってきてくれないかな??」
「首領のご命令とあらば、、、」
そんなことがあった。
が花束の礼をしようとするので、一か八か誘ってみた。
答えはまさかのOK、好きな女とデェトなんて初めてだ。
「早く明後日にならねェかな、、、、」