第3章 恋の始まり
「よぉ、約束通り遊びに来たぜ!」
と出逢ってから2週間が過ぎた。
時間があればが働いている養護施設に顔を出すのが俺の日課になっていた。
「タケルも元気そうだな!」
俺の足元にいるタケルを抱えてやる。
タケルとも打ち解けて、かなり懐かれている。
いつものようにと世間話や、会社の同僚の愚痴などを話し、タケルと遊んでやる。
その時間が俺の癒しとなっていた。
まさか自分がこんなに女に惚れ込むなんて思ってもみなかった。
"いつもありがとうございます。
お仕事お忙しいのに、、、"
「俺が来たいんだ、気にすんな。」
実をいうとまだ自身の職業を伝えていない。
云える訳がない、、、。
相手はただの大学生だ。
闇の世界とは無縁の、、、、。
と付き合いたい気持ちは勿論あるが、やはり彼女を巻き込みたくない気持ちが勝ってしまい、なかなか口説くことができない。
それに、、、
心の奥ではあの少女をいまだに探している。
を彼女と重ね合わせている気がするのだ。
そんな自分に嫌気がさす。
さっさと彼女の事は忘れてしまえばいいのに、、、、。
なかなかとの関係が発展せずにいたのだが、ついに動き出したのだ。
「ん?どうした、タケル」
タケルが俺に1枚の紙を渡してきた。
その内容に居ても立っても居られず、に迫った。
「っ!手前誰かに付けられてんのか!?」
俺の言葉を理解したは元々でけぇ目を更に大きくした。
"どうしてそれを、、、?"
「タケルから聞いた。なんもされてねェか?」
"大丈夫です!私の勘違いかもしれないし、それに私意外と強いんですよ!"
「そんな細せぇ身体の奴に云われても納得しねぇよ。今日から手前を家まで送る。そうすりゃ、ストーカー野郎も消えるだろ。」
"そんな、ダメです!中原さんもお仕事があるし、本当に大丈夫です!!"
「何かあった後じゃ遅ェだろ、俺のことは気にするな!」
"でも、、、"
「俺がしてェんだ。送らせてくれ。」
俺の圧に負けたは申し訳なさそうな顔で頭を下げた。