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リクエスト 裏短編集♡

第4章 七海健人  覚悟


びやく?を飲んでから七海くんの様子がおかしい



眼鏡の奥の目は虚ろで
息が荒くなってきた



白い肌も赤く染まり始めて
暑いのか首元のネクタイを片手で乱雑にグイッと緩める



唇の端から少し垂れるピンク色の液体を手の甲で拭ってからもう一本の瓶に手を伸ばす





『なんだかしんどそうだよっ‥‥あとは私に任せてっ‥』





いてもたってもいられなくて七海くんの元へ駆けつけて瓶を持つ手首をギュッと掴んだ




「近寄らないで下さいと言ったはずです」




『ふらふらしてるし‥立ってるのもしんどいんだよね‥?お願いだから無理しないで‥』





掴んだ手首から小瓶をパッと奪いとる




いつもの七海くんならすぐに取り返されるところだけど
反応が鈍くなっているみたいで一瞬の隙をついて瓶の中の液体を飲み干した



『はぁっ‥‥甘いっ‥‥ね‥』




「〜っ?!」




甘いものが大好きな私でも一瞬むせてしまいそうな程の甘い液体を飲み干すと



一気に体温が上がると同時に
身体からへたりと力が抜けて床に座り込む




「油断も隙もない‥‥っ‥」





金色の髪をぐしゃりと掻き上げると眉間に皺を寄せて少し怒ったような低い声を出す





『ごめっ‥‥なさ‥‥でも‥七海くんひとりにっ‥‥はぁっ‥‥むり‥させたく‥なかった‥の‥っ‥』




次の瞬間にぞくりと身体が疼いて




どくんどくんと脈打つ鼓動



なんだか
身体が疼いて仕方がない




熱が出たみたいに身体が熱くなって
七海くんに助けを求めるように手を伸ばす




『ななみっ‥‥くん‥‥‥なんか、身体おかしいっ‥‥』




「はぁ‥‥もう知りません‥あなたのせいです」





『ーっ!?』





ネクタイをさらに緩めるとそのまま押し倒される





「もうここまで来たらどうなってもいいでしょう」




さっきよりもさらに熱のこもった虚な瞳のまま
媚薬の入った瓶を一本だけ残して七海くんが全て飲み干してしまった





『だ‥っ‥だいじょうぶ‥?』




ふーっ‥と小さく息を吐くとスーツのジャケットを脱ぎ捨てて
シャツの袖をグイッと腕捲りする






「えぇ‥最高の気分です」





『んぅっ!?』





間近に迫る顔

あっという間に唇が重なった
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