第3章 両面宿難 終わらない続き
宿難side
小僧の意識が
深く
眠りに落ちた時
抑え込まれていた力が解放されたのを感じた
眠る時まで随時気を張っていたのか
表に出る事はあの日以来出来なかったが
疲れと全ての気が緩んだのか
虎杖の意識が完全に落ちたのを感じて身体を乗っ取った
あの日は眠っていた顔しか見る事が出来なかったが
初めて向けられる笑顔
可愛らしい笑顔だったが
同時に
泣いて縋る顔もみてみたくなった
加虐心がここまでくすぐられる女は初めてだ
殺さずに
永遠にそばに置いておきたくなる
細い手首を引っ張って布団の中に引き摺り込む
身体を押し倒して
口付けを交わすと柔らかかった表情が段々と恐怖で強張っていった
「それにしても‥男に会うというのにその無防備な格好はなんだ‥小僧がいやらしい目で見ていただろう?伏黒とかいう小僧も‥あの術師もそうだ‥」
『ゃっ‥ぁ‥待って‥くださいっ‥』
手を伸ばすと
拒絶するように身体を捻る
白のピッタリとした衣服は豊満な胸や腰の線まで現れていて
丈が短いから小さな臍がチラリと見えている
太腿が見えるほど短い穿き物からは綺麗な脚がすらりと伸びていた
血に塗れていない身体は雪のように白く
俺の痕で埋め尽くしてくれと言われているような気がした
「男は初めてか?」
『きゃっ!?』
衣服を全て剥ぎ取って逃げられないように両手首を押さえつける
下着だけを身に付けた身体からは男の匂いを感じない
これは
処女の身体だ
「そんないやらしい身体をしているというのに男の身体を知らないとは‥犯し甲斐があるな‥あやつらも早く手に入れておけば良かったものを‥大事にしすぎるから俺に奪われて‥可哀想に」
『っ‥!や‥やめっ‥んっ‥‥』
両手首を拘束したまま口内に舌を捩じ込ませる
息もできない程深く口付けを交わしていると苦しそうに大きな瞳から涙を溢している
「腕が2本しかないのは残念だな‥」
片手で手を押さえつけたまま
もう片方の手を下着の中へ滑り込ませる
『〜っ?!』
びくりと揺れた身体
「もっと気持ち良くさせられたものを‥」