第3章 両面宿難 終わらない続き
伏黒side
「虎杖悠二だな?呪術高専の伏黒だ‥少し話がしたい」
『病院まで追いかけてきてすみませんっ‥呪術高専のって言います‥』
「へ?!えっ?!なっ‥何‥?!このとんでもなく可愛い子は?!タイプすぎるんだけど?!」
呪物の気配を感じ取って追いかけた先
夜の病院で顔を赤くする虎杖に手短に要件を話す
「お前が持っている呪物はとても危険なものだ‥今すぐ俺に渡せ」
『大変な時にすみませんっ‥』
タイプだなんだと騒ぐ虎杖から隠す為に後ろに立ってもらっていたさんがひょっこりと顔を出す
「いやっ‥ぜ‥全然っ!てかこんな可愛い人と話すの緊張するっ‥!!」
事の重大さを分かっていない様子で俺に向かって箱を投げ渡す
「俺はいいけどさ〜先輩達が結構気に入ってんだよね」
「から‥?」
『えっ‥?!』
呪物が入っていたであろう年季の入った木箱は開けてみると何も入っていなかった
「中身はっ?!」
『恵くんっ‥』
虎杖の肩をキツく掴むと戸惑ったように制服の裾を掴む
「だーから〜先輩が待ってる‥て‥」
そこまで言いかけたところでふと何かを思い出したように言い淀む
「なんだ?!」
「そういや、今夜学校であれのお札剥がすって言ってた」
「っ‥!!」
『っ!!』
さんと顔を見合わせる
『っ‥た‥大変‥恵くんっ‥急がなきゃ‥っ』
「え?もしかしてやばい?」
「やばいなんてもんじゃない‥そいつ‥死ぬぞ」
俺が言い終わる前にさんが病院の外へと駆け出していった
続いて俺達も駆け出して共に夜の高校へ向かって校門の門扉へ飛び乗った
「さんはあくまでサポート!絶対に無理しないでくださいよっ‥」
背の低いさんの腕を掴んで引っ張り上げる
『恵くんこそ無理しちゃダメだよ!虎杖くんはここで待っててね!』
「俺も行くっ‥!ふたつきやそこいらの付き合いだけど‥友達なんだ‥ほっとけねーよ!それに‥ちゃんに無理してほしくねーから!」