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リクエスト 裏短編集♡

第6章 乙骨憂太 君の全てに嫉妬する


乙骨side




腕の中でくたりと力の抜けたちゃん



ハッと我に帰ると白い身体に残る複数の痕





醜いほどの独占欲




「無理させちゃったよね‥‥ごめん‥」




すぅすぅと寝息をたてて
小さく上下する胸




高校生が大人のフリして潜り込んだ今回の任務



ただでさえ緊張するというのに
ましてやこんな大人の世界



ちゃんはターゲットとも接触している



気力、体力共に相当削られただろうに僕は自分の欲望を抑える事が出来なかった





「はぁ‥‥情け無い‥」






そんな事を呟きながらも


腕の中に収まる柔らかな身体に触れているだけでまたむくりと元気になる僕



でもさすがにこれ以上ちゃんに無理をさせるわけにはいかない







「平常心‥‥」






カチカチと聞こえてくる時計の音




大きく深呼吸をすると鼻腔をくすぐる甘い香り

それにまたどくりと跳ねる心臓






その日の夜は時間が過ぎるのがどうしようもなく遅く感じられた












ピピピピピ‥ピピピピピ‥







うとうととまどろんでいた時
携帯のアラームが朝を知らせて



隣で眠っているちゃんを優しく揺さぶる




「おはよう」



『ん‥‥』





「ちゃん‥朝だよ‥起きられる?」

 


『んぅ‥‥も‥すこし‥‥』





猫のようにまるまって僕の胸元に擦り寄ってくる



朝日を浴びて
綺麗な裸体に薄いシーツだけを見に纏った姿はまるで女神みたいだった




「昨日は‥無理させてごめんね」





優しく頭を撫でて呟くとまだ眠たそうな瞼がゆっくりと開かれる





『わたしはだいじょうぶ‥だよ‥‥?』




あんなにアラームが鳴っても起きなかったのに


小さな手が伸ばされて
心配そうに眉を下げてそっと頬に触れる





『どうしてそんな‥つらそうな顔してるの‥?』




「ーっ!」





そんな顔をしていた自覚は全く無いけど
触れた手が優しく頬を撫でた






『辛い時はわたしにも‥分けてね?約束だよ』




ふっと柔らかく微笑む顔に
気付けば涙が一筋
頬を伝う




「無理‥させてごめん‥子供みたいな嫉妬して‥」
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