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リクエスト 裏短編集♡

第6章 乙骨憂太 君の全てに嫉妬する


乙骨side



休憩していろと言われても
ちゃんの事が気になって数分もじっとしていられなかった



そっと休憩室をでてちゃんを探そうと表にでると他の女の子や黒服の人に呼び止められる



「すいませーん!こっちにおしぼりお願いします!」




「すいません!こっちに灰皿を」




「ごめん!こっちヘルプお願いできる?」





「は‥はいっ!」





本当ならそんなん全部放りだしてちゃんの元へ向かいたかったけれどヘルプとして潜入捜査している手前
全て投げ出すわけにもいかなかった





「時間かかっちゃった‥ちゃん大丈夫かなっ‥」






ようやく全て片付けてちゃんの居場所を聞き出すとすでにターゲットと接触していたようだ




自分の無能さに辟易としながらも慌てて向かうと既にそのVIPルームには姿がなくて



聞けばターゲットにお触りされていたところを
さらに羽振りの良い男がきて
一番高いVIPルームへ一緒に入っていったとのこと



高身長
白髪


目隠しをした怪しい人物だったと聞いて頭によぎるのはあの人




「まさか‥だって今日は任務だって言ってたし‥」




心臓がドキドキして嫌な予感ではち切れそうだ





周りの人達の声も聞かずにVIPルームの扉を開くと





今まさにちゃんと五条先生が唇を重ね合わせていた





2人ともお酒に酔ったように顔が真っ赤に染まっている





驚きと共に




怒りが腹の底から湧き上がってきて




無意識に五条先生をスッと睨みつけた





「だから言ったでしょ〜?僕がもらっちゃうよって」




離す気なんてさらさらないとでも言うかのようにさらにちゃんの身体を引き寄せる



抱かれた五条先生越しに見える顔は少し泣きそうな顔をしていた






『乙骨くんっ‥』






分かってる


ちゃんが悪いんじゃないって





分かってる



頭の中では



分かってる





けど




頭の中で何かがぷつりと切れたような音がした





「ちゃんを離してください‥」






華奢な手首をさっと掴んで僕の方へ引き寄せた
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