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リクエスト 裏短編集♡

第6章 乙骨憂太 君の全てに嫉妬する


乙骨side





『乙骨くーん‥もう寝ちゃったかな‥?』




扉の向こうから聞こえる控えめな声に慌てて立ち上がってドアを開ける




「っ!!お‥起きてる起きてるっ!ちょっと待ってね‥っ」




『えへ‥よかった‥おじゃまします‥』




目尻をふにゃりと下げて柔らかに微笑むと小さく頭を下げて僕の部屋に入ってくる




ふわふわと柔らかそうな生地の白いパジャマを着て
手には大きな枕を抱えている



付き合ってから夜に二人っきりになるのは初めてで
まだ何にもしてないのにすでに心臓がドキドキ煩くて眩暈がしそうだった




『なんか‥学校でもずっと一緒にいるのに緊張しちゃうね‥』




綺麗に整えたベッドの上

隣に座ったちゃんの頬がピンクに染まっていて

僕を見る目は熱っぽい





いつもにこにこと笑顔で
可愛くて


みんなに優しいちゃんだけど



こんな顔を僕以外の人に見せているところは見た事がない




付き合ってからずっと不安だった




誰にでも好かれて優しい君だから



すぐに他の人にとられちゃうんじゃないかって



優しさで付き合ってくれてるんじゃないかって






でも




これは僕の事が本当に好きなんだって
自惚れてもいいよね?




「〜っ‥」





そう思うと頭に血が昇ったかのように顔がすっごい熱くなってきた





『大丈夫っ?!顔真っ赤だよ‥?!のぼせちゃった?!』






心配そうに覗き込む顔
少しぎこちなく離れていた距離が一気に縮まってベッドがぎしりと軋む



触れ合った指先に心臓の高鳴りは増していくばかり




「大丈夫だよ‥のぼせたんじゃなくて‥‥ちゃんの顔見てたら‥もしかしたら僕の事‥好き‥なのかなって‥ちょっと嬉しくなっちゃっただけ」



ちらりと目が合うとちゃんの顔もみるみるうちに真っ赤に染まっていく





『乙骨くんのこと‥‥好きっ‥‥だから‥‥付き合ってる‥』






小さな手をきゅっと握ってはにかみながらそんな事言うから
抑えていたブレーキがおかしくなってしまいそうだった






「ありがと‥‥僕、嬉しすぎて‥どうにかなっちゃいそうだから‥ちょっとだけ‥抱きしめてもいい‥かな?」

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