第5章 乙骨憂太 嫉妬
乙骨side
『‥っ!』
返答に困ったようにパッと顔が赤く染まる
「‥っ!ごめんね!聞かないつもりだったのについ‥」
『いやっ‥ぜんぜん大丈夫だよっ‥説明が難しいなぁって思っただけで‥』
うーん‥えっと‥
と言いながらもなんとか説明してくれた
そして自分がなんて無神経なんだと嫌になった
『憂太‥?』
反省と
今はとにかくちゃんが無事で良かったと腕の中にギュッと抱きしめる
「僕、ちゃんの事となるとブレーキが効かなくなるんだ‥」
さっきだって
落ち込んでいる狗巻くんに嫉妬したり
五条先生に嫉妬したり
自分でも知らない自分に嫌気がさす
がっくりと項垂れた僕の背中に小さな手が回される
『わたしはどんな憂太も大好きだよ』
心の底までじんわりとほぐされるような優しい声
全てを包み込んでくれるような
優しい眼差し
好きで好きでどうしようもなくなるのが止められない
「ごめん‥こんな僕で」
抱きしめてくれた身体をそっと離して深く口付けを交わす
任務で呪霊にそんな事をされて
本当だったらゆっくりさせてあげるのがいいのは分かってるんだけど
そんな事をされたからこそ
今
どうしても抱きたい
ゆっくりと押し倒してちゃんの上に跨って
そのまま着ていたシャツを脱ぎ捨てると
淡い茶色の大きな瞳が
恥ずかしそうに逸らされる
ぽっと染まる白い肌
何度見ても可愛くて耐性が付かない
「あ〜‥‥ちゃんはなんでそんなに可愛いの?」
逃げられないようにシーツに手首を押さえつけて
ふっくらと柔らかな小さな唇にキスをする
『んっ‥‥憂太っ‥』
「嫌だったら教えてね‥出来れば早めに」
『ぁ‥っんぅ‥』
「じゃないと歯止めが効かなくなるから」
こんな事言いながら
実はもう止まれそうもない
『いやじゃないっ‥‥わたしも‥憂太と‥‥いっぱい‥ぎゅってしたい‥‥から‥』
恥ずかしそうに声がだんだん小さくなっていく
真っ赤に染まった耳
「またそんな事言って‥知らないからね」