第4章 第二章「怪盗ヴァルツァー」
「はい。そうしないと皆待たせちゃうんで」
「……そ……うか」
でました! リーダーの寂しがり屋発動です。
説明しよう。武久君は小さいころからリーダーで指示を出す事以外余り皆さんとの接触が無かったからです。そして、ときは流れ日ベラ―ができます。
皆さんご存じ7TMSのメンバーと知り合い仲良くなりました。でも再び余り会う機会がなくなり寂しくなっちゃったのです。
それで、こうして現在帰ろうとすると必ず引き留められます。
「いや、でも待て。美味しいクッキーが」
「ダイエット中なので」(嘘です)
「面白い本があってな」
「僕も読む本が家に沢山ありまして読む時間が」(金欠なので本なんかありません)
「おお! あそこにトランプが」
「はい。ありますね」
こんな感じのやりとりをしていると最低でも三十分は経ってます。
でも、武久君このギャップで社内の女の子からは人気だったり。
さらに言うと先ほどの美味しいクッキーは机に置いてある『武久様へ』と可愛らしいラッピングがしてある物の事だろう。面白い本とは女の子から押し付けれれた社内での上司と部下の恋がテーマだったり。トランプにいたっては何を見間違えたのかどう見ても花札だ。
「……えっと……」
「そろそろ」
「ああ! 学校の宿題が終わらなくて」
「武久君。前に宿題は必ず終わらせてるんだ。お前らの宿題見てやるから買えるなって言った事が以前ありましたよね」
「…………………」
か、勝ちました?