第2章 僕らの愛は
傑に揺さぶられながら彼に必死に抱き付いた。
執拗に繰り返されるキスにも、もう応えられる位に唇が少し離れるその瞬間すら分かっていた。
何度も何度も抱かれて。
体だけ繋がれて、心はいつも空っぽだった。
「……はぁ。…。」
その空白を埋める為に、繰り返し告げる愛しい名前と。
甘い愛の言葉。
「愛してる、ずっとだけを。」
自分には不必要なモノだけを押し付ける傑にうんざりしながらも。
抱き締めて身を任せる体は他に無かった。
傑の律動が早くなって、彼が果てようとしていると分かって、は傑の腰に足を絡めて思い切り抱き締めた。
「ただいま!!機嫌治った?!」
勢いよくリビングのドアを開けて、悟はソファに座っているに叫んだ。
の体には傑の腕がしっかりと巻かれている。
「傑どけ!!、僕にも触らせて!!」
「…………………。」
大柄な男2人に抱き付かれて、の目が死んだ魚の様に暗くなる。