第2章 僕らの愛は
「……側にいたのが傑と悟じゃなかったら、私もう少しまともな大人になれたんじゃない?」
の言葉に傑は苦笑いした。
確かに、3人で過ごした10年はまともかと言われればまともじゃ無い。
特にが高専に入って頃にはもう2人に抱かれていたから。
「、昔話がしたいの?」
「……いやいいや…。」
話していても、懐かしいと感じる時間は無かった。
自分が感情が欠落している事をは知っている。
「私と悟を恨んでる?」
傑の言葉にはやっと彼の顔を見た。
眉毛が下がっていて、とても悲しそうな顔をしていると思った。
そんな顔をさせているのが自分だと分かるのに。
やはりこの胸は痛まない。
「……嫌いだけど、恨んだ事は無いよ。」
傑はが2人を嫌っている事は知っている。
だらだらと自分を殺しもせず、生かしもしない。
それなのに愛を囁いては側に居る。
にとって、傑と悟は理解出来ない生き物だった。