第1章 毒女は転生する
「はぁ〜、何であんなに可愛いんだよ!!反則だろ!!」
「私のシャツがにはやっぱり1番似合う。」
悶絶する悟を横に、傑は満足そうに何度も頷く。
その内、悟がピタっと動きを止めた。
傑もまた、目を開けて顔を真顔にさせる。
「……そろそろだな…。」
「ああ…その様だね。」
2人は先程感じた妲妃の残穢を思い出す。
呼び出されてもいないのに、自分から妲妃が現れるというのは『そういう』事だ。
「…傑…今日の予定は?」
「高専に行くだけだ、悟は?」
傑の質問に、悟はニヤッと笑う。
「僕も。」
その悟の笑みを受けて、傑もまた笑みを浮かべる。
なら今日やる事は。
の尾行だ。
再び浴室に向かって、はシャワーを浴びた。
水滴をバスタオルで拭くと、はスマホを手に取る。
『七海くん、今日お願いしていい?』
短めに七海にLINEを送ると、すぐに彼から返事がくる。