第1章 背徳は蜜の味✿
ゆるゆると撫でられたと思えば、突起の包皮ごとコリコリと優しくしごかれて、お腹が切なくなる。
「凄いな……どんどん溢れてくる」
傑お兄ちゃんの言葉通り、私の下半身からは止めどなく愛液が流れ出していた。お兄ちゃんはそれを掬っては、わざと私に見せつけるように指を舐める。
「そんなに良かったかい?」
意地悪な問い掛けに答える余裕なんてない。私はただ、必死で声を抑えることしか出来なかった。
蜜口の入口が太い指先によって押し広げられる。つぷり、と中に入ってきた異物感に、私は体を強張らせた。
いつもとは違う場所。いつもと違う体勢。いつもと違う状況。それが余計に興奮を煽る。
「ここは相変わらず狭いな」
傑お兄ちゃんはそう言うと、私の中を探るように、ゆっくりと抜き差しを始めた。粘膜が捲れ上がる感覚に、肌が粟立つ。
「うぅ……っ、ん……」
奥まで入り込んだと思ったら、今度はギリギリのところまで引き抜かれる。
それを何回も繰り返され、入り口付近ばかりを虐められると、次第にもっと深いところを突かれたくて堪らない衝動に襲われる。
傑お兄ちゃんのモノを受け入れるにはまだまだ狭すぎる私の中を、解すようにじっくりと時間をかけて掻き混ぜられる。
時折、思い出したかのように、感じる箇所を掠めていくので、その度に期待して肉壁が収縮する。
中のお腹側の部分を押し潰されて、同時に親指で突起を捏ねられると、目の前でチカチカと星が瞬いた。
浅いところで抽挿を繰り返していた2本の指が、ぐっと最深部に埋め込まれた。男の人の太く長い人差し指と中指を根元まで受け入れても、まだ足りないというように内部がきつく締まる。
「……ん、んっ……ふぅ……っ、んんっ」
焦らされて、早く欲しいと言わんばかりの動きをする膣内に、「熱烈だな」と傑お兄ちゃんは苦笑すると、ようやく指を引き抜いた。
「はぁ……っ、ぁ……」
「もう大丈夫そうだね」
そう言いながら、傑お兄ちゃんは私の額に口唇を押し付けた。
「どこまで、声が我慢できるかな」
囁かれて、ゾワリとする感覚に身を委ねると、お兄ちゃんは私の体を反転させた。ドアに手をつくように指示され、私はそれに従った。
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