第6章 恋い蛍✿
彼の指先が胸の先端を捉えた瞬間、私はびくりと大きく身体を跳ねさせた。
「あ……っ」
くにくにと捏ね回すように刺激されて、私は小さく喘いだ。傑は片方を口に含むと、舌で転がしたり甘噛みしたりして、私は堪らず身を捩らせる。
「ん……っ、あぅ」
傑の舌が動く度に、お腹の奥が彼を求めて疼いて仕方がない。
「傑っ、あ、も……いいか、ら……」
挿れて欲しくてたまらない。私が限界を訴えると、彼は胸から口を離して私を見た。
そして私の額に口付けると、「まだ駄目だよ」と言って妖しく微笑んだ。
「何を、どこに、欲しい?」
傑がそう言いながら、感触を確かめるように、私の胸をやわやわと弄ぶ。
私は切なげに吐息を漏らしながら、彼の首に腕を回そうとしたが、傑はそれを阻止するかのように私の両手首を掴むと、ベッドへ押さえ付けた。
私は少し不満げな表情を浮かべて見上げたけれど、彼はただ黙って私を見下ろしているだけだった。
傑が私に覆い被さっているせいで、視界が好きな人で埋められる。
いまだ高専の制服をきっちり着込んだ傑と、一糸まとわぬ丸裸の私。
彼の解けた黒髪と、壁や天井の背景の白さのせいで、目眩がしそうだった。
「ゆめ……」
傑は私の首筋に顔を埋めると、鼻を擦り付けてきた。
そしてゆっくりと身体を起こすと、私の両膝の裏を持ち上げて、脚を開かせた。
「あ……」
恥ずかしくて閉じようとするが、あっけなく阻まれてしまう。
「ゆめが正直に言うまで止めないよ」
傑が私の太腿を撫でながら、視線を合わせたままで、私の恥部へ顔を近づけていく。
次に与えられる刺激を予感して、太ももが強張る。
「あぁ……っ」
傑の舌が、割れ目に沿って下から上へと舐め上げるように動くと、それだけで甘い痺れを感じて身体が震えた。
目の前で、舌先で突起をつつくようにして動かされる度に、びくん、と腰が浮いてしまう。
「あ、あっ……ん、ン……」
快楽から逃れるために腿を擦り合わせようとするが、傑に押さえつけられているせいで動かすことができない。
その間も彼は執拗に責めるので、私はただ喘ぐことしかできなかった。
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