第6章 恋い蛍✿
「や……っ、あ、あ……あぁ……ッ」
お腹から足先まで甘い痺れが一気に走り、指先まで満たされて、立ったまま膝が小刻みに震えた。
だらしなく半開きにした口で浅い呼吸を繰り返し、彼の腕の中でぐったりと脱力した。
「あまり大きな声を上げると、周囲の部屋に聞こえてしまうよ」
わざとらしくヒソヒソと、小声で愉しそうに傑が囁いた。私は放心状態で余韻に浸りながら、目を閉じて彼の服に頬を擦り寄せる。
腰を支えられたままで少し呼吸が落ち着いた頃、後ろにあるベッドに腰掛けるように促された。
おぼつかない足取りで、私は言われた通りに腰を下ろす。
「……傑の意地悪……」
わざと羞恥心を煽ってくる。
抗議の意味を込めて彼を睨んで見上げると、微かに潤む切れ長の目と視線が合う。
膝がカクカクとして、力がうまく入らない。
私の前に跪く傑の様子をぼんやりと眺めていると、するりとショーツが足首から抜き取られる感触がした。
彼は容赦なく私の足を左右に広げると、太腿に舌を這わせてきた。肌をくすぐる髪と生温かく湿った感触に、私は慌てて目を背ける。
「っ、だめ……汗かいた後だから……」
「ゆめのココからは、汗じゃなくて石鹸の匂いがするよ」
「……傑のヘンタイ」
「なんとでも言ってくれ」
傑が少し熱のこもった声色で、催促するように私の名前を呼ぶ。私は目を伏せながら、大きく脚を開いた。
濡れそぼった秘所を自ら見せつけるこの姿に、恥じらいと同時に興奮さえ感じてしまった自分は、どうかしてしまったのかもしれない。
恐る恐る、少し目線を上げれば、傑がじっと其処を見ていることに気が付いて、またお腹の奥が熱くなってしまった。
息が秘部にかかるのを感じた後、ぬるりとした熱が秘所に這わされる感覚に驚いて目を開く。
「あ……っ、だ、だめ……」
彼の体温を纏う柔らかい舌が、私の粘膜を舐めている。上品な柄の浴衣が乱れて、水音がする股の間で揺れる黒い頭。
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