第6章 恋い蛍✿
汗ばんでしっとりした太股が空気に触れて、思わず吐息を漏らした。
露わになった肌にエアコンの冷気が触れて、ほんの少し身震いしながらも、裾を掴んだ手に力をこめたまま耐え忍ぶ。
恥ずかしくて堪らないのに、もっと気持ち良くなりたいという思いが勝ってしまう。
「ゆめは、いい子だね」
傑お兄ちゃんは満足そうに薄く微笑むと、大きな手で私の太ももを撫で回し始めた。
その手の動きに合わせて、腰骨からぞくぞくした熱が生まれて身体の末端へと広がっていく。
「ん……お兄ちゃん、くすぐったぃ」
太ももに触れられるのは初めてじゃないけれど、いつもよりじっくり確かめるように触られる感覚に、身体の奥から熱いものが広がっていく。
もどかしいのに、体の芯が切なくなって、じくじくと子宮が疼き始めた。
「っ……ん、お兄ちゃん、あの……」
手は止まることなく太ももを這い続ける。
内ももからお尻へ、そしてお尻と脚の境目を撫でられて、お腹の奥が更に熱くなっていく。
確かに、最初はくすぐったかったはずなのに、いつの間にか身体は熱を帯びて、もっと強い刺激が欲しくなっていた。
決して私を追い詰めるような触り方じゃないのに、下腹部から広がる疼きが止まらなくて、どうしたらいいのか分からなくなった。
「うぁ……お兄ちゃ、んっ……これ、やだぁ」
「……気持ち良さそうなのに?」
傑お兄ちゃんはからかうような声音で囁くと、更に際どいところに指先を這わせた。
そして、ショーツに到着すると、割れ目の形に沿って下から上になぞる。くちゅ、と小さな水音がして、私は身体を大きく震わせた。
「あぅ……ゃ、だめ……」
散々、いやらしく触られたせいで下着が湿っていた。
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