第3章 相互依存✿ (傑ルートへ)

形を覚えこませるように、何度も抜き差しを繰り返される。

「あぁっ……あ……っん……」

下腹部の圧迫感が増すと、最奥を押し潰されて苦しいはずなのに、体の芯が痺れるような快感の方が勝ってしまう。

全身が性感帯になってしまったみたいにどこに触れても気持ち良くて、お兄ちゃんの体温を感じるだけで幸せを感じる。

「あ、ぁ……ん……はぁ……」
「……っ、は……そろそろいいかい？」

傑お兄ちゃんが苦しげに眉を寄せて、余裕のない表情を見せた。その額には汗が流れていて、いつもより呼吸が荒い。

私がこくりと小さく頷くと、お兄ちゃんは私を抱き上げて、ベッドに押し倒した。

正常位の体勢で、両膝の裏に手を差し込まれると、ぐいっと持ち上げられる。大事なところが丸見えになる体勢に、耳まで熱くなった。

大好きな人のものが、自分の体液に塗れながらゆるゆると抜き差しされるのもはっきり見えてしまい、恥ずかしいのに興奮してしまう。

「や、あ……これ、やだ……っ」
「どうして？いつもはもっと凄いこと、たくさんしてるだろう」
「だって……こんな格好……っ」
「大丈夫だよ。ほら、こうすれば見えない」

鬱陶しそうに前髪をかき上げながら、お兄ちゃんが覆いかぶさってきて、唇が重なる。

キスをしながら、腰を動かされると、結合部からぐちゅぐちゅと音が鳴って、聴覚も犯されている気分だ。

「あ、あ、あっ、やだ、はげしい……っ」

傑お兄ちゃんは容赦なく腰を打ち付ける。膣壁が擦れて、奥まで突かれるたびに意識が飛びそうになるほどの快感に襲われた。

「あっ、ん……んぅ……っ」

抽挿のスピードが上がると、だんだん頭の中で霞が掛かる。快楽を求めて、自分から足を絡めてしまうほどに、理性が吹き飛んでいた。

肌が重なる度に、お腹の中に甘い疼きがジワジワと広がっていき、目の前がちらちらと明滅する。また達しそうだと訴えると、

「っ、あぁ、一緒にいこうか」

涙で滲む視界の中、微笑む傑お兄ちゃんの顔を見つめながら、同時に果てる。

「ふぁ、あぁあ……っ」

薄いゴム越しでもビクビクと脈打つ感覚が伝わってくる。



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