第10章 彩光✿
「もしかして、イキっぱなしか?」
「わか、ない……あっ、あぁっ」
先輩の指の動きが速まる。
膣内から絶え間なく蜜が溢れ出して止まらない。
絶頂寸前まで快楽の波が押し上げられては引き戻される繰り返しで、頭が変になりそうだ。
「……んぁ……ごじょ、せんぱ……」
「そんなに物欲しそうな顔するなって」
「んっ……」
耳元で囁かれて、身体が強張った。
先輩の唇は首筋をなぞるように這う。
吐息を漏らして私が身を捩ると、五条先輩の手が私の胸の先端をゆるゆると撫でてくる。
それだけでも気持ち良くて、また熱が上がっていく。
もう既に五条先輩の思うがままだ。思考回路も身体も快楽に支配されて、頭が真っ白になった。
「あ……ぅ……」
口の端から涎が垂れる。先輩の浴衣を握りしめて、押し寄せる波を必死に耐えていた。
「ゆめ」
音が、やけに遠くに聞こえる。
五条先輩の親指が、クリトリスをすり潰すように刺激を与える。
同時に二本の指で中の一番感じるところを刺激された瞬間、頭がスパークするような感覚に陥った。
「ぁっ、ひあ……あぁっ……」
何度目か、覚えていない。
私は呆気なく果てた。
先輩の肩に頭を乗せて、くたりと体を預けると、トクトクと早鐘を打つ鼓動が聞こえる。彼の腕が伸びてきて、私の身体を抱きしめるように抱え直した。
彼の指先が、イッたばかりの秘部の突起を掠める。
膣内に埋まったままの二本の指が蠢く度、腰ががくがくと揺れる。身体の疼きが止まらない。
もう何も考えられなくて、卑猥な水音を耳にしながら目の前の快感を追いかける。
私を見下ろしながら、五条先輩はひどく優しく微笑んだ。
「とろっとろだな」
五条先輩は私の中から指を抜いたかと思えば、愛液が糸を引く様をわざと見せつけてくる。
半開きの私の唇に、彼の反対側の手が触れた。
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