第4章 仲間
「……マスカーニャ?」
声がして振り向く。そこには、あのニャオハがいてマスカーニャを見上げていた。
「なんだか、放って置けない気がして」
そういうところが本当にユメみたいでますます切ない気持ちになった。そして、今はそんなことを言っても記憶のないニャオハを困らせてしまうだけだというのも分かっているから、余計に。
「はぐれたポケモントレーナーのことを思い出していたんだ」
とマスカーニャが言うと、そんなに想ってくれるなんて、いい人なんだねとニャオハは言う。
「見つかるといいね。私も、出来るだけのことは手伝うよ」
「でも君は、記憶探しが大事だろう?」
「ううん、私を助けてくれた貴方の方が大事だよ」
きっと、ユメもそう言うのだろう。マスカーニャはそう思った。