第2章 -コトノホッタン-いざ、歌舞伎町へ
現在は19歳....ということは四年前は15歳である。
とある事故で両親を失った私はさ迷っていた。
帰るところもなく、居れる場所もなく.....
私はただただ絶望だった。
そんな時、
「...おや、お前...そこで何をしているの..?」
どん底に堕ちていた私に凛とした声音が響いてきた、
貴「.......」
「......ん?どうしたの....?」
地面を眺めていた二つの眼をゆっくり上に反らすと.....
貴「..........!」
目の前に1輪の華が現れた。
きらびやかな羽織に包まれたその人は、人形かと疑う程の美貌を持っていた。
大きすぎないクリッとした瞳、薄いピンクの唇に高くて小さな鼻筋。
私とは同じくらいの身長だったが形の良い胸にくびれすぎていないお腹周り、そしてスラッと伸びた足。
他にも誉めちぎりたいくらいの素晴らしい身体つきだったがこれ以上は話が進まなくなりそうなので止めておこう。
貴「...なんですか、気安く話しかけないでください。」
それでも私は冷たく返した。
その時の私は何も信じれなくなっていた。