第2章 -コトノホッタン-いざ、歌舞伎町へ
おばちゃん「おや瑠璃葉ちゃん!どこかへ出掛けるのかい?」
貴「うんっ、これから江戸に用事があるんだ。」
おじちゃん「おや....それは、長い旅になるねぇ。」
貴「うん....ごめんね。」
若女将「瑠璃葉ちゃんが謝る必要なんてないよっ!ただアンタが居なくなるのは....アタシらちと寂しいのさ。」
任務を終えての次の朝、私はいきつけの団子屋へ足を向けていた。
今日は私が江戸に向かう日....だから仲良しな人達は寂しいと声をかけてくれるのだ。
こんなに寂しいって言われるとなんだか行きにくくなっちゃうな....
私はちょっとした罪悪感に苛まれていた。
若女将「蝶は飛んでいく....ってやつかねぇ..。」
若女将はうわ言の様に呟いた。
蝶は飛んでいく、か.......
うわ言で呟かれたその言葉に私は耳を傾けた。
"夜蝶"....それは私が4年間で築きあげた全てだった。