第1章 -プロローグ-夜蝶現る。
貴「っ!!?」
油断したその次に浪士からのありえない程の奇声ともいえる絶叫を耳にした。
貴「何事!?」
思わず浪士の目の前に私は姿を現した。
貴「........え?」
目を向けた先には大声を出せない程の驚愕の瞬間だった。
人斬り脱藩浪士「う....ああ....あっ.....っ!!ゲホッヴェッエエエエエ」
ズシャ.... ボタ.......
目の前には先程まで震えていた脱藩浪士に何者かの刀が貫通しているシルエットが写し出されていた。
それに時折液体ものの何かがボタボタと落ちていく。
貴「な.....私の、目の前で.......」
これはとんでもない失態だ。
ターゲットを捕まえるどころか先に殺されてしまうなんて.......。
.....犯人は?
貫通した刀の先には一体誰が_________
私は意を決して繋がったシルエットの塊に躍り出た.........