第3章 -ジケン-吉原乱入混沌戦。
土方「.......」
沖田「.......」
牡丹「.......」
貴「...........」
....なんだ、なんだなんだ。
なんでさっきまで賑わっていたのがこんなに静かになってるんだ!?
さっきから私の脳内はパニックのままでいる。
というか牡丹..尚ちゃん蓋岐グループの子なんだよね?
だったら同じ幕府に忠誠を誓う者同士、新撰組の人達とも顔を合わせてたっておかしくはない。
貴「...牡丹、大丈夫?」
取り合えず私は尚ちゃんに声をかけた。
新撰組とは何も関わりもないよね...?と同時に問いかけながら。
牡丹「........」コク
な、なんだと....!
尚ちゃんはてへっ☆みたいな顔で笑顔を作りながらもその額には冷や汗を浮かべていた。
貴「そっか」
私は表上ではなに食わぬ顔で返したが、内心どうしよ....とうんざりしていた。
新撰組の面々ともし顔合わせをしていたとしたら...
鬼の副長はその端整な顔立ちとはかけ離れた睨み癖があり、詰問などでは5分もあれば犯人が口を開くと噂がある。
それに何せ副長だ....だてにお偉いさんの顔などは覚えていないハズもないだろう。
そして土方さんよりは要注意すべきなのがこの沖田という人物であろう。
先程から何くわぬ普通の顔をしているが、目をなるべく認識されないように部屋の隅々に向けている。
一つ一つの原動、態度が全てを握るかも....
私はそんな考えをしていた。
沖田「..ねぇ、そこにいる子...牡丹だっけ?その子、一度も喋ってませんよね?」