第3章 月曜日
「他の人たちは隣の部屋にいるよ。一週間に一回ずつ様子を見に行くから、また来週になったら教えてあげるね」
「そっか、分かった」
私がそう言うと、頷く代わりかのようにキノコをポロポロと体から落とした。このキノコ、食用なのだろうか。私は疑問に思いながら、食事用の水をそばに置いた。
「キノコのお味噌汁はないの?」
「え」
キノコ人の主食ってキノコなのだろうか。とはいえ「味噌汁」という言葉が出てきたのも驚きだ。あのストライダーのように、かつて人間に飼育されていたのだろうかと思ったが。
「本で読んだんだ。前にハカセって人が本を貸してくれたから、食べてみたいなって思って」
なるほど、そういうことだったのか。だとしても今はキノコの味噌汁はない。私はこう返事をした。
「担当の人に聞いて、キノコの味噌汁を用意出来るか頼んでみるね」
「分かったよ」
どうやら聞き分けのいいキノコ人のようだ。