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こちら、キノコ飼育係[dzl]

第15章 ドズルキノコ目線に戻って


「それよりドズルさん、だるまさんが転んだしません?」
「え、なんで今……?」
 MENの唐突な提案にきょとんとする僕。だがMENは、自分の発言に耐えられなくなって笑い出した。つられておらふくんも笑い出して、流れで隠していた葉っぱを見せてくれた。
「これ、サツキさんに届けようと思っていたんですよ」
「これ……僕?」
 葉っぱには、赤いキノコと金髪の僕が描かれていた。僕の赤いキノコはいつも皮膚から剥がれてボロボロ取れるから、それを染料にしたみたいだ。黄色い染料があるということは、きっとおんりーも手伝ったんだろう。
「そうですよ、葉っぱドズルさんです」
 とおらふくんは楽しそうに笑う。
「だけど、どうやってここからサツキさんのところに届けるの?」
「そこで、俺の発明したMENフクロウの出番ですよ」
 とMENが取り出したのは、鳥のような形をした丸い何か。ピンク色はMENのキノコから染色したのだろうが、触った感じは黒キノコの柄の部分のようだった。
「これ、MENが作ったの?」
「そーなんですよ」MENは得意そうに笑った。「場所は覚えさせてあるんで、これ使ったら手紙を届けてもらえます」
「すごいじゃん、MEN!」僕はMENの肩を軽く叩いた。「これ使って、他のMOBの呼び込みも出来るし!」
「ああ、そうでしたね」
 MENが完全に遊びとして発明したということは予想はついたけど、僕は何も言わなかった。
 僕たちのMOB楽園開拓は、ここから始まるのだ。
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