第11章 夏 一日目
露骨な物言いに、つい固まってしまう私。それを見て、彼が可笑しそうに笑う。
「何だよ、今更、挙動不審か?あんなに愛し合ったのに。まさか、こんなに早くサクラを抱けるとは思っていなかったけど、身体の相性もいいしいい時間だった。俺とのキスも慣れた様だし、後はSEXも慣れて貰わないとな。」
「そ、そ、そんなに・・・したいですか?」
「惚れた女を抱きたいって思うのは、当たり前のことだろ。だから、もう遠慮はしない。猿とか言われても知った事か。サクラと愛し合いたいんだから諦めろ。」
距離が近い。私だって、幸福な時間だったんだ。それに、好きな人に求められるのは嬉しい。だから、つい・・・トーヤさんに擦り寄れば、キスしてくれた。
「幸せそうな顔するのな。また、後で愛し合おうな?今度は時間掛けて愛してやるから。」
私が固まった瞬間だった。
「あ、あの・・・後って?」
「ん?後って、夕飯食べた後。サクラの身体、綺麗だしもっと味わいたい。拒否させないし、その気じゃないというのならその気にさせる。」
「・・・そ、そうですか。」
「あぁ、そうだ。折角、解禁されたんだから遠慮なんかしない。必要ないだろ?そんなもの。」
さっきだって、溶けそうになりそうな時間だったのに・・・。今度は間違いなく溶けてしまうのだろうな。それに、眠る時の全裸も解禁だと言っていた気がする。
「あ、あの・・・ちょ、ちょっと・・・何か、身体がウズウズしてしまっています。」
彼がポカンとした後、楽しそうな顔をして頭にキスした。
「そこまで待ち侘びてくれるとは思ってもみなかったな。なら、サクラの思いを汲んでもっと深く溶かしてやらないと。期待してろ。」
ああああっ!!期待って!!?私、期待してたの?そうなの?
「どうしよう・・・もう、離れたくない。ずっと、トーヤさんにくっついていたい。好き。凄く好き。」
「落ち着け。後で好きなだけ可愛がってやるから。」
「お願いします。」
「あぁ、お願いされた。さ、夕飯食べようぜ。」
お腹がいっぱいになって来ると、可笑しかったさっきまでの思考を思い出して私は羞恥で真っ赤になっていた。
「どうかしたのか?そんなに真っ赤になって。」
「えっと・・・さっきは、脳まで栄養が回ってなくて何かおかしな事を言った気がしてきて・・・。」