第4章 VI * アルミン・アルレルト
尋問をされるのかと思いきや、お茶会に花を咲かせてしまったハンジは仕切り直しと言わんばかりにに向き合う。
「うん、問題ないね」
「はい、信じ難いですが…さんの持ち物が全てを物語っている気がします」
アルミンもの無害性に賛同した。
「でもね、問題はエルヴィンなんだよね」
「そうですね…どう説明すれば良いか…」
新たに浮上する名前に、も思わず身構えた。
その様子に気付いたアルミンが、エルヴィンについての説明をしてくれた。
『調査兵団の団長ですか…』
「まぁ…、どうにかなるかなぁ。アルミン、エルヴィンを呼んできてくれないか。手っ取り早く行こう」
「はい」
アルミンはエルヴィン団長を呼びに部屋を出た。
数分経過した頃に、上背の高い理知的そうな男と、対象的な男を連れて戻ってきた。
友好的とは言えなくとも上背の高い男は物腰が柔らかく、挨拶に片手を差し出された。
「エルヴィン·スミスだ。調査兵団の団長を務めている」
『·です』
そしては鋭い視線を向ける背の低い、例えるならば暗殺者のような男に完全に腰が引けていた。
(怖っ!何この人!すこぶる怖い…)
エルヴィンから離れた手を差し出すも握り返される事はない。
『…えっと…』
所在なさげなを見兼ねたハンジが肩をすくめた。
「自己紹介くらいしなよ?」
「…リヴァイだ」
『エルヴィンさんとリヴァイさんですね、よろしくお願いします』
そしてはハンジとアルミンに説明した話を繰り返し、懐柔と言わんばかりにエコバッグからストロングゼロとチーズ鱈にじゃがりこサラダ味を取り出した。
『とりあえず…お召し上がりください』