第7章 放課後デート?
それから学校を出た私達は、とりあえず駅方面へと歩き小腹を満たそうと治君の提案でファーストフード店に入った
「前から思っとったけど、って見かけによらずめっちゃ食うよな」
『え?そう、かな?』
すでに一口齧り付いたハンバーガーを片手にジュースを啜る
「身体細いし少食やと思ってたらオリエンテーションの時のカレー、3回おかわりしてんの見てびびったし。」
『あー…あの時ね、美味しかったからつい。
さすがに皆んな引いてたよね。』
ははは、と苦笑いを浮かべながらハンバーガーをもう一口頬張りながらなんとなく周りに視線を向けてみる
この時間、客のほとんどは学生だ
その中で女の子は飲み物だけの子もいればポテトをシェアしてたりなど、私みたいにガッツリ大きなサイズのセットを注文してる子は見当たらない
ーーーー小腹減ってたし治君と同じのつい頼んじゃったけど、、、
これってもしかしてヤバかった⁇
食べ盛りの男子校生と同じ量を食べる文化系地味女子高生。
今更ながら失敗した、とトレーの上の山盛りポテトに視線を落としていると、
「俺は沢山食べる子、好きやで?」
『んぐっ、、』
バンズが喉に詰まりそうになり慌ててジュースを流し込む
突然何を言い出すのかと治君に非難の目を向けるけど、本人は特に悪びれた様子もなく「ん?」と平然とした顔をしている
いきなり変なこと言うからびっくりしたけど、きっと私が食べ過ぎかもって気にしてるのを気遣ってくれたんだよね…
治君のそういうとこ、やっぱり優しいなぁ…。
そんな事を考えてると、治君の手がスッと伸びてきてナプキンで私の口元を拭った
「ふっ、口の横ケチャップついとるし。」
治君の少し垂れた目が優しく細められる
『あ、、りがと…。』
ーーーーなんだかさっきから色々と恥ずかしい…。