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バレーボール✖️恋

第6章 片思い



信ちゃん……その人、誰?

口には出来ない問いを心の中で問いかける


そこで初めて、信ちゃんの交友関係を知らなかった事に気づいた
バレーばっかりだと思ってたけど、信ちゃんだって普通の高校2年生だ
女友達や彼女がいてもおかしくない。
むしろあんなカッコ良い人、周りはほっとく筈がない。



ーーーー何で自分だけだと思ってたんだろう…

心のどこかで自分は特別だって勘違いしてたのかもしれない…


ペダルに乗せていた足を力無く地面に下ろす


呆然としたまま目線だけで信ちゃんを追うと、いつものバス停を通り過ぎ、駅の方へと向かうのか通りを曲がって行ってしまった



ーーーー彼女、、、かな…。


陽はすっかり落ちて空は濃紺に染まっている

きっとあの女の子を駅まで送るんだろう…



信ちゃんは優しい
私が遅くまで図書室で勉強してる時もよく心配してくれた

1人で帰るなって、遅くなるなら俺に声掛けていいからって。


そんな会話を思い出したら余計惨めになってくる
ポツンと立ち尽くす私を心配する人は誰もいない



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