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バレーボール✖️恋

第2章 稲荷崎高校 入学



「ほな行こか?」
『うんっ。』


今までこんなワクワクした気持ちで学校に行くことなんて一度も無かった気がする

同じ制服を来て肩を並べて登校ーーー
このシチュエーションにどれほど憧れたことか、、、‼︎

やばい…嬉しすぎて顔がニヤける…‼︎


緩みっぱなしの顔のまま、近くのバス停まで歩くこと約10分。
信ちゃんと話しながら歩くとその時間すらあっという間に感じる


ーーー学校がもっと遠かったら良かったのに…

そんな事を考えていると、信ちゃんが「あ、そうや」と何か思い出したように口を開いた


「今日は一緒に登校出来たけど、明日からはバレーの朝練あるさかい、一緒に行かれへんけど1人で大丈夫か?」

『うん、大丈夫だよ。バスで一本だし。』

「それと帰りは寄り道せんと暗くなる前に帰らなあかんで?この辺りは人通りが少ないからな。」

『寄り道なんてしないよ?真っ直ぐ帰るから大丈夫。』

「ならええけど。は携帯持ってへんから何かあった時心配やねん。連絡とられへんからな。」



信ちゃん、私の事心配してくれるんだ…

眉を僅かに寄せる信ちゃんを横目でチラリと盗み見し、何だか少し嬉しくなってしまう


『そのうち必要になるようだったら携帯持とうかな。ていっても私は部活入らないし家と学校の行き来しかしないけど…。』


それに友達がいない私にとって携帯は多分何の意味も持たない。
信ちゃんとさえ繋がっていれば充分なんだから。

そんな私の偏った考えがお見通しなのか、


「、部活は無理に入らんでもええけど気の合う友達ぐらい出来るとええな?」

『・・・・う、うん。』

優しくポン、と頭に手を置く信ちゃんに苦笑いを浮かべながら頷いた

ーーー私にとってそれが1番難しいんだよ、、、。



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