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バレーボール✖️恋

第5章 夏休み



「彼女どんなタイプやろな?ギャル、お姉さん系…は無さそうやし、実はロリコンとかやったら笑えるな!」

「いや、それは笑えないやろ。見たらあかんやつや。」

「でもちょっと安心したな?ミスターパーフェクトも実は祭りデートする普通の男子高校生やったって……っておい、サム?どないした?」


治は急に立ち止まると先程までの表情から一転、顔を曇らせた



「・・・・・いや、ほんまに笑えないやつや。」


そう呟く治の目線はじっと北の隣にいる彼女へと向けられている


「何や知り合いか?てかこっからじゃよう分からんやろ?追い越してさり気なく顔だけでも確認しようや」

悪戯っ子のように笑う侑に対し、治は小さく首を横に振った


「・・・いや、俺はパスや。
ただでさえ合宿で疲れとる俺のライフはギリギリやねん…。面と向かって受け止める程の余裕はないわ。」

「は?さっきから何言うてんねん。」

「・・・ツムには理解出来ひんやろな。」

「何やその言い方、ってサムッ‼︎どこ行くねん⁈」

「先帰っとる。」


踵を返した治は後ろ手にヒラヒラと手を振り去って行く


「はぁ〜⁇何やねんっアイツ‼︎」


訳分からん!と鼻息を荒くし小さくなっていく治の背中を睨みつける

1人取り残されたところで侑の好奇心は収まらず、再びターゲットの元へと足を忍ばせていく


ーーーサムのやつ、北さん目の前にして怖気づきおったか?
それにしても何も食わずに帰るなんて相当やな…。




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