第5章 夏休み
神社までの道のりには提灯が灯り、神社の方からは祭囃子が聞こえてくる
時間的に帰る人もパラパラと見え始める中、
『信ちゃん…合宿で疲れてるのに大丈夫?』
「帰りのバスで寝れたし疲れてへんよ。それよりはもう寝るとこやったんちゃう?」
その言葉にギクリ、と顔を引き攣らせる
よりによって信ちゃんにお風呂あがりの部屋着姿を見られてしまった…
しかもヨレたTシャツに短パンという色気も可愛い気もない格好を、、、
ーーーーもっと可愛いルームウェア着ておけば良かった。。。
そんな服、持ってないけど。。。
『寝るにはまださすがに早いでしょ(本当はアイス食べたら寝るつもりだったけど。)』
「はっ、それもそうやな。」
横目でチラリと信ちゃんを盗み見する
数日ぶりに見る信ちゃんはほんの少し日焼けしていて何だか男っぽさが増したように見えて…
やばい、、、ドキドキする、、、、
隣を歩くのは慣れているのに、お祭りの雰囲気がそうさせるのか今日は何だかデートみたいで心臓がうるさい程音を立てている
「去年は合宿で来れへんかったから、祭りは2年ぶりやな。何かワクワクするな?」
『信ちゃん今年も行かないのかと思ってた。』
「が居らんかったら行かなかったかもな。」
『・・・・え?』
「家着いてすぐ婆ちゃんに言われたわ。まだ間に合うから祭り行って来いって。
さすがにこの時間から1人で行くのは気が進まんかったけど、が来てくれて良かったわ。」
『・・・//』
顔に熱を感じ思わず目線を背ける
そんな風に笑い掛けられたら心臓がもたないよ〜〜
心の中で1人悶えていると、
トンッ
すれ違いさまに見知らぬ人とぶつかってしまった