第5章 夏休み
『あ〜苦しい…。』
お腹もいっぱいになり、お婆ちゃんが淹れてくれたお茶を飲み干した
「が美味しそうに食べてくれて婆ちゃんも嬉しいよ」
そう言いながら空になった湯呑みにお茶を注いでくれる
『お婆ちゃんのご飯、美味しいからいつも食べ過ぎちゃうよ。
こっちに来てから私太ったでしょ?』
「いーのよ。は細いんだからもっとしっかり食べなきゃ。
女の子はふっくらしてた方が可愛いよ?」
『・・・そんな風に言ってくれるのはお婆ちゃんぐらいだよ。』
頬を膨らませ口を尖らせると、お婆ちゃんは「今のままでも充分可愛いわよー」と目尻を下げて笑った
そんなやり取りをしていると
♪〜〜〜
電話が鳴った
お婆ちゃんがいそいそと立ち上がり電話に出たのを横目に私は近くにあった本に手を伸ばす。
信ちゃんのお婆ちゃんからだろうな。
特に気にせず挟んでおいた栞を抜きページを開いたところで、お婆ちゃんが珍しく真剣な声色で私の名前を呼んだ
「、美江が倒れたって…。」
栞がハラリ…と畳に落ちる
『・・・・お母さんが?』