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バレーボール✖️恋

第5章 夏休み



せっかくやる気になってるのにちょっと気の毒かも…
と思いながら短く息を吐き、治君のノートへ視線を戻す


『こことここ、あと、、、これも。』

間違ったスペルを指摘していく

「あ〜ホンマや。」


かれこれ1時間、動物園のパンダ状態…とまでは
言わないけれど、視線があちこちから向けられる中で治君は頑張っていた


そんな時、

ガラッ

図書室のドアが勢いよく開いたかと思うと派手な2人組が入ってきた


「ホンマにおった〜〜♡」
「治君見〜っけ♡」


極端に短いスカートに緩く巻かれた髪、もう1人は髪が半分ピンクに染められている

おぉ、、、

思わず凝視してしまう程メイクは濃い。
上履きの色からして2年生のようだ。


「・・・・最悪や。」

治君がげんなりした顔で呟く

そんな空気などお構いなしにギャル先輩は治君の隣、空いた席へと堂々と座った


私は最初から視界に入ってないのか、そもそも治君と私が一緒に勉強をしてると思ってないのか、、、
どちらにしても存在をスルーされている。



「何何〜〜?ホンマに勉強しとるん⁇偉いなぁ〜」
「分からんとこあるなら先輩に聞いてみ?
優しく教えたる♡」
「あんた頭悪いくせに何言うてるん?」
「えーやん!てか治君てそんな字、書くんやなぁ可愛い♡」
「てか横顔めっちゃイケメン♡」
「イケメンはどの角度から見てもイケメンやな」


治君の顔を無遠慮に覗きこむ2人。


あー、、やばい、、、治君の顔が、、、
不機嫌を通り越して顔から表情が消えている…。



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