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バレーボール✖️恋

第4章 オリエンテーション合宿



「ん〜知り合いっちゃ知り合いやんな?
あ、今日は足踏むの無しやで?あれめっちゃ痛かってん」


挑発的な笑みを浮かべる宮侑に苛立ちが込み上げる


ーーー別に知り合いじゃないし‼︎

私はフイッと視線を外し、そのまま2人の横を通り過ぎようとした


けど大きな身体に行く手を阻まれてしまう


「え、シカト⁇冷たいなぁ〜」

『・・・・通して下さい』

「イヤ、言うたら?」

『・・・・。』


私の反応を面白がっているのか、宮侑はニッと口の端を持ち上げながら顔を覗き込んできた

そしてあろう事か、私の髪に鼻を近づけるとクンクンと匂いを嗅いできたのだ


「あれ〜?メガネちゃん、風呂上がり?何かええ匂いすんなぁ?」

『っ、、⁈』


咄嗟に振り上げた手が宮侑の顔を掠める


「あっぶな、ビンタされるかと思ったわ。」

『び、ビンタなんてしません…‼︎いきなり近づくから驚いただけで……。』


「ちょっと侑〜。いつまで話してるん?早よ行こ、時間なくなんで?」

「時間ならまだ1時間以上はあるやろ?そんな急かさんといてくれ。」

「たった1時間やん‼︎こっちは色々準備してきとるんやで⁇」

「準備ってどんだけ溜まっとんねん。マテ言うてるやろ?」

「はぁ〜⁈マテって何⁇人のこと犬みたいに言わんといて⁇⁇」



お?何やら2人が揉め出したけど…これはチャンスなのでは、、、⁇
よしっ‼︎この隙にーーーー


口論を続ける2人の横をダッシュですり抜けた
後ろから何か言われたような気がするけどスルーして階段を駆け上がる



ーーーーーあの男は危険、本能的に感じた

宮侑と同じようなタイプの元父親に母が散々泣かされてきたのを私はずっと見てきた


間違っても私が宮侑に好意を持つ事なんて無いけれど、それでも関わらないに越したことはない。



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