第13章 2回目の夏
角名の言う通り、近いうち2人は付き合うんやろな、とは思ってたし別にそんなに驚く事をでもない。
せやなのに何でや、、、
言い返す言葉が見つからへん
調子の良い軽口も全然思いつかん
苛立ちなのか、何なのか握りしめた拳が震える
その時
「
お前らまた喧嘩?ちゃん困ってんじゃん?」
ピリついた空気を割ったのは角名やった
釣りを終えたのか後ろには銀島と黒沢も一緒にいる
「・・・・え?何かあったん?」
『えっとー…、、』
「皆んなスマン、が怪我したさかい、俺は連れて先に帰るさかい、後の事頼んでもええ?」
「う、うん…こっちの事は気にせんでええけど、怪我ってさん大丈夫なん⁇」
『うん、ちょっと足捻っちゃって……。迷惑掛けてごめんね…。』
そんなやり取りを横目に、俺は頭を冷やそうと輪から外れようとすると、
「侑、お前大丈夫か?」
角名が何故か俺の心配をしてきた
「・・・俺は別に何ともあらへんけど?」
「ならいーけど。何か魂抜けてるっぽかったから。」
「・・・あー……かもな。」
角名達がこのタイミングで戻って来てくれて良かった
今はメガネの顔もサムも見たない
2人を視界から外すように川へと視線を向ける
「角名、、、夏が終わるなぁ…。」
「は?何いきなり。まだ8月だけど。」
「俺の夏は終わったんや。」