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バレーボール✖️恋

第13章 2回目の夏



まだまだ日差しが強い昼下がり、お腹も満たされた私達はそれぞれ好きなことをして過ごす事になりーーーー


黒沢さんと銀島君、角名君の3人は釣りへと行き、簡単に片付けを終えた私は治君と浅瀬の岩場で涼む事にした




『うわっ!水冷たいね〜!気持ちいぃ〜』

「足先だけじゃ物足りないんとちゃう?が泳ぐなら付き合うで?」

「いやいや…足だけで充分だよ。水着も着替えもないし、そもそも私全く泳げないから。』

「ははっ、そんな気はしてたんやけど1パーセントぐらいの水着姿期待しとったんやけどなぁ(笑)残念やわぁ」

『なっ、ならないから!』


残念。と大袈裟に肩を竦めてみせる治君に非難の目を向けるも、悪戯っ子のような笑顔を見せられたらつい頬も緩んでしまう。


ーーー治君、皆んなといるときはこんな風に笑わないのに……
私と2人になるとこうして色々な表情を見せてくれる

子供みたいに笑ったり、照れたり、ドキッとさせられたり、時に強引だったり。

そんな治君を私だけが知ってるのかな、って思うと少し嬉しかったりもして……。


そんな事を思う自分にちょっと驚く





「プッ、あれ見てみぃ?ツムのやつすっかりガキンチョに好かれとるで?なんなら今日アイツは置いて帰るか?」

『ほんとだ(笑)違和感なく交じってるね。』


足だけ水に浸かりながらのんびりと過ごす私達とは反対に、少し先の上流の方からはバジャーンと派手な水音、子供達のはしゃぐ姿と楽しそうな笑い声が聞こえてくる

その輪の中心には長身の金髪、宮侑がいて何やらその場を仕切っていて。
治君曰く、誰が1番凄い飛び込みが出来るか競ってるらしい。



「昼飯の前に遊んどった時、ツムがバック宙で飛び込みをしたんやけどそれがガキンチョのハートに刺さったらしい。ツムの事"師匠"って呼んどったわ(笑)」

『フッ、可愛い。宮侑もあの子達に呼ばれた時、満更でもない顔してたもんね。』

「まぁあの子らと精神年齢同じくらいやから、気が合うんとちゃう?」

『精神年齢が小学生……(笑)』


随分大きな小学生だな…と思いつつも、あんな風に全力ではしゃげるのは少し羨ましく思う。




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