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バレーボール✖️恋

第13章 2回目の夏



「ま、侑や俺とは違って治は強引な事はしないか。アイツちゃんの嫌がる事とかしなそーだもんね?」

角名君はそう話すとペットボトルに口をつけ喉を上下させた



双子の見た目の良さは言わずもがな有名だけど、角名君も所謂イケメンの部類だな、と横顔を見ながらふと思う。

涼しげでクールな顔立ちに高身長、運動神経も抜群とくればモテないはずはない。


ーーー角名君、恋愛経験豊富そうだし……聞いてみてもいいかな、、、。
ゴクッと唾を飲み、角名君に向き直る


『あ、あの……私、こういう状況って初めてだからよく分からなくて……。
治君は大事な人だから中途半端な気持ちで返事をしちゃいけない、と思ってて…。かと言っていつまでも保留みたいなカタチをとってるのも良くないのは頭では分かっててるんだけど…。
もし、、、もしも角名君が私の立場だったらどう、、、しますか……?』


恐る恐る問いかけると、返事は意外とあっさりしたものだった


「相手が治、ってのは一旦置いといて。
今のちゃんと同じ状況ならとりあえず付き合う。」

『えっ?即答⁇』

「だってその相手の事"大事"に想ってんでしょ?それってもう充分すぎる理由にならない?』


パチパチと目を瞬かせると、角名君は少し驚いたような顔を見せたけど、直ぐにいつもの表情に戻った


「銀島達みたいにお互いが想い合ってて付き合うって方が少ないと俺は思うけどね。世の中こんだけ男と女がいてそんなん奇跡みたいなもんでしょ。」


『・・・た、確かに。』

「だからお互いを知る為にもとりあえず付き合ってみる。まずはそっからなんじゃないの?」

『・・・・』

「ーーーえ?俺変なこと言った?」


反応が無い事に焦ったのか角名君が顔を覗き込んできた


『あっ、ごめんなさい、、、何か意外だったから、、』

「意外?」

『私から質問しておいてなんだけど……角名君、モテそうだしもっとドライな答えが返ってくると思ってたから…。」

「えー…俺ってそんな軽薄なイメージなの?ショックー。」

『いや、、今は全然っ‼︎』


誤魔化すように首を横に振ってみるけど、角名君の切れ長の瞳がジトーっと細まり苦笑いを浮かべる


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