第13章 2回目の夏
夏休みに入ってすぐ、バレー部はインターハイに出場し準優勝という快挙を達成
そしてその日の夜、なんと銀島君から黒沢さんに告白し2人は付き合い始めたのだ(電話で報告を聞いた時は驚きと嬉しさのあまり絶叫した)
お互い想い合ってたなんてまさに奇跡みたいな話で…
片思いの経験しかない私にとって両思いなんてまさに未知の世界だ。
穏やかな川のせせらぎを見ながら冷えたジュースで喉を潤していると、
「で、ちゃんと治の方はどーなってんの?
見た感じ進展無しって感じだけど。」
『ぶっ、、』
まさかその話題を振られるとは思ってもみなくて吹き出しそうになるのを何とか堪える
「当たり?相変わらず分かりやすいねちゃんは。俺が治の立場だったらもう痺れ切らして押し切るけどね。」
『・・・・押し切る?』
「うん、強引に押し切る。」
切長の目をさらに細めて意味深な笑みを浮かべる角名君
押し切る、、、か、、。
今の曖昧な状態が良くないのは私でもわかる。
治君は態度や顔に出さないけど……
内心痺れを切らしてる…?
嫌な想い、させてる…?
告白されてから何も考えてないワケじゃない
やっぱり一緒にいれば意識はしちゃうしドキッとする事はある
けどそれが恋愛の"好き"なのかどうか、、、、
考えれば考えるほど分からなくなってしまう