第13章 2回目の夏
「あ〜…何や目も霞んできたで……瞼もやけに重いし、、、
これはもう、、、あかんな、、、、」
ついにはバタンと机に突っ伏してしまう始末。
え?もしかして寝たの?課題こんなに残して⁇
目を疑う行動に、思わず手を止めて動かなくなった宮侑を凝視してると、隣に座っていた治君に肘をチョンと突かれた
「ツムの事は気にせんでえーから。毎度お馴染みの光景やさかい。」
『・・・そ、そうなんだ。』
毎回こんな感じなのか、と少し心配になりつつも
とりあえず自身の課題を進めること数分ーーーー
「ちゃん、ココどうやんの?」
『えっとー、これはこの公式に当てはめてーーー
「、これ何て読むんやったっけ?」
『これはーーーー
「ちょっと治。今俺が聞いてるとこなんだけど邪魔しないでくんない?」
「1つ聞くぐらいえーやろ?てか角名……さっきからとの距離近ない?」
「そ?俺目悪いから近くに寄らないと見えないんだよねー。」
「嘘つけ。そんなん初耳や。」
「そう言う治こそちゃん独り占めして彼氏気取り?まだ付き合ってるわけじゃないのに?」
「べっ、別に彼氏気取りなんてしてへんしっ‼︎」
『ちょ、ちょっ、ストップ‼︎2人とも順番に見るから、、、』
宮侑が静かになったと思ったら今度はこの2人が口論を始め、慌てて間へと入る
周りで勉強をしている人達に『すいません…』と頭を下げ、2人にもシッと静かにするよう釘をさしておく。
こんなペースで大丈夫なのかな…と不安になりつつ、向かいの席では黒沢さんと銀島君は黙々と課題に取り組んでいて。
時折小声で答えを確認し合ったりしていて何だか微笑ましい。
ーーーここ最近で随分2人の距離が縮まったような気がするけど、、、気のせいかな?
黒沢さんと銀島君、このままうまくいくといいなぁ……。
1人緩む頬を引き締め、今は勉強に集中しようと気合いを入れ直した。