第12章 告白
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球技大会が終わり、どうやら貧血で倒れた事になっていたらしい私を心配して宮侑と角名君、黒沢さんが様子を見に来てくれたのだけれど……
ベッドの側に置いていた壊れたメガネと濡れたジャージが見つかってしまい、3人には本当の事を話した。
「で?結局誰にやられたんか分からないんか?」
『・・・メガネ掛けてなかったし上下ジャージ着た2人組みってぐらいしか……』
「ホンマ最低やわっ‼︎さんが何したって言うねん‼︎こんなん酷すぎるわ‼︎‼︎」
「それな!その犯人見つけたらおんなじ目に合わせたる‼︎いや、それ以上にボッコボコにしたる‼︎‼︎てかまずどうやってその2人組みを見つけるかっちゅー話やな。」
『い、いや……あまり話を大きくしないで欲しい…かな……。』
「はぁ〜〜⁇⁇一方的にやられっぱなしとかあり得へんやろ⁈こんなんされて黙ってられるんか⁈」
「せやでさん‼︎仕返しとまでは言わんけど犯人見つけてちゃんと謝らせた方がええと思う‼︎」
鼻息を荒くする黒沢さんと宮侑をどう落ち着かせようか困っていると、
「ま、あらかた侑か治の熱烈なファンがやったと思うけどね。
治とは前から噂はある上に今回侑から個別特訓受けてたし?
嫌がらせされてもおかしくないと思うけど。」
それまで黙っていた角名君の言葉に宮侑はぐっと言葉を詰まらせた
ーーーー正直、それは私も同じ事を考えていた。
双子のファンからして見れば、私みたいな子が2人の周りをチョロチョロしていたら良い気はしないと思う
だから多分、調子に乗るなって意味を込めての制裁的なやつなんじゃないかって。
「ま、だとしてもさすがにこれはやり過ぎだと思うけどね。」
角名君が壊れたメガネを手にしながら冷ややかな声で呟くと、部屋の空気がピリッとしたものに変わった