第12章 告白
『じゃあ…治君の活躍、聞かせて?』
は少しだけ表情を緩めると俺の隣に腰を下ろした
「30分はかかるから覚悟しぃ?」
『そんなに(笑)?途中で寝ちゃうかもー。』
そう言いながら笑うは、メガネを掛けてないせいか雰囲気がいつもより大人っぽく見える
ーーーてかこんな整った顔、してたんやな…。
長く儚げな睫毛に大きな瞳
濃紺な瞳は吸い込まれそうな程深く綺麗やと思った
他愛のない俺の話しに耳を傾け時折控えめに笑うは1年前に比べたら随分変わったと思う
初めはガッチガチのガリ勉委員長タイプやと思っとったけど、ホンマはただの真面目で純粋な女の子やった
頭は良いくせに人間関係を築くのは苦手で、恋愛事はさらに不器用で。
けどそんな不器用な立ち振る舞いもひっくるめて俺はの事が好きになった
この1年、ゆっくり時間を掛けて距離を縮めてきたけど、自分がこんなに一途やったなんて思いもしなかった
これ程誰かに心が動いたのは初めてやったから。
ふとそれまでの会話が途切れ2人の間に沈黙が流れる
ヒラヒラと白いカーテンが風に揺れ、は長い髪を耳に掛けた
髪が風で靡くたび、シャンプーの香りがフワッと漂う
ーーーーあー…やばいな。
めっちゃドキドキする
てか好きな子見とるだけでドキドキするとか俺もたいがいやな。
自身に呆れつつも、から目が離せない
何てことない仕草1つにドキッとさせられて
保健室に2人きり、しかもベッドの上(座ってるだけやけど)というシチュエーションにへの想いはとっくにキャパを超えていたのかもしれない
『ーーーーそうだ、私…何か飲みもの買ってくるね…?治君は何が良い?』
無言を打ち消すようにが立ち上がった
「俺はーーーー」
『うん。』
ベッドに座ったままの俺の前に立つを下からじっと見つめる
そして
「が好きや。1年の頃からずっと。」
「俺の彼女になって?」
溢れた気持ちはもう抑えられなかった