第12章 告白
『・・・とりあえず誰か呼ばないと…』
でも助けを求めるにもこんな格好で体育館に戻りたくないし……
自身に視線を落とすと白いTシャツは水で濡れたせいで下着が透けている
色気も何もないただのシンプルな下着だけどさすがに大勢の前に出るのは恥ずかしい。
それに何より視界がボヤけて誰が誰だか分からない状態で歩くのは怖い……。。。
黒沢さんが気付いて探しに来てくれるのを待つのが1番良いかもーーー
そう思い、とりあえず人気のない体育館の裏の方へと移動しその場に小さく身体を丸めてしゃがみ込んだ
『〜〜ハックシュ、、、う〜〜寒っ、、』
時間的に数分……。
まだそこまで経ってはいない筈
けど初夏の陽気とは言えさすがに水を頭から浴びれば身体はどんどん冷えていくわけで。
もしこのまま誰にも気付いてもらえずに試合が始まったらどうしよう…。
携帯は手元にないし、こんな奥まった場所じゃ誰も通りかからない。
不安はどんどんと増し、寒さで震えが止まらない
『お願い……誰か、、、誰か来て、、、』
ぎゅっと自分自身を抱きしめるようにして蹲った
その時、バタバタとこっちに近づいてくる足音が聞こえハッと顔を上げるとーーーー