第11章 球技大会
それよりもあと1点取って早く試合を終わらせたい、、、
その一心で何とか立っているのだ。
「おいメガネー‼︎ラスト1点やぞ?ビシッとスパイク決めて練習の成果見せてみぃ?」
ーーーーは?
振り向かなくてもこの野次の主が誰かは容易に分かる
そもそもスパイクなんか教えてもらった覚えはないし、一度ジャンプしたらあまりのジャンプの低さに爆笑されたぐらいだ。
どうせあの男はまた私の珍プレーを見て冷やかすに決まってる
わざわざ馬鹿にしに来るとか相変わらず性格が悪い。
ムッとしながらも今は試合に集中しようと前を向く
そしてーーー
ピッと笛が吹かれ相手チームがサーブを打った
ポーンと高く上がったボールはチーム内で最も上手い2人が見事に連携して相手コートへと返球する
けど相手チームも負けじとレシーブで上げると前列にいた背の高い女子が女バレ並みのスパイクを打ってきた
ーーーっ‼︎‼︎
反応、というより反射だったと思う。
凄い速さのボールが目の前に飛んできて、考える間もなく身体が勝手に動いた